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クラウドファンディングの「リターン地獄」って何??

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「リターン地獄」? それって食べられるんですか?

「リターン地獄」という言葉が、
クラウドファンディングの世界には存在しています。

シンプルに言えば
「お金を集めている時はお祭りのように盛り上がるが、
プロジェクトが成功した後に現実に戻ると、実は地味に
リターンを作成して送るのが大変」
になる状況の事を指します。

特に落とし穴になるのが以下の様な内容でしょうか

1.リターンを送る対象者が多いと、住所を書くのが大変
2.配送費が思いのほか高くつく
3.リターン自体の作成が大変

ただし、これらは本来、事前に把握しておくべき項目です。
当然、集めた資金の使い道の中に、入れておくべき内容です。

ですので「リターン地獄」と思った時点で、
クラウドファンディングの実施者としては一部失敗していると言えます。

という訳で、今回は、私がどのようにリターン地獄を回避したかについて書いていきます。

 

リターン設計時にまず落とし穴がある

プロジェクト公開前、リターンをどうしようか色々悩みます。あんまり高い設定だと支援してもらえないし、安すぎると数集まってもプロジェクト失敗になる事があります。だから、リターン選びは慎重にする必要があります。

 

また、成功しているプロジェクトはリターンの種類が豊富(10種類以上)というデータもあり、ファンドサイトのキュレータもリターンの種類を増やす事を勧めてくるので、余計に悩む訳です。

リターン設計時での落とし穴は、この段階においては「お金を集める設計をすることに夢中で、最終的に実際にリターンする稼働を考えずに設計してしまう」ことです。

例えば、今回のCDのような物理的なメディアの場合、リターンの数も多くなりがちですし、送料ものしかかってきます(送料を計算に入れるのを忘れて赤字化する人もいます)。

また、リターンにお金をできるだけかけないように「お礼の手紙で済ませる」というリターンも多く見かけますが、この手紙、手書きで1枚ずつ書こうものなら、死ねます。例えば3,000円のリターンを手紙にした場合、300,000円集まった場合100通を書く必要があります。バイトするよりは効率がいいかもしれませんが、本来プロジェクトに使うべき時間や労力を手紙に割くのは、自分のためにも支援者のためにもなりません。

プロジェクト開始前に、リターンの設計は慎重に行い、きちんとかかる費用や時間を考え、収支表を作っておく必要があります。

コンテンツを作成するプロジェクトの場合、オススメはデジタルコンテンツ自体をリターンにする事です。例えば今回の私の場合は、4,000円以上で物理メディアを送付しましたが、それとは別に3,000円でデータのみをリターンする設計にしました。3,000円の支援を下さった人へは、メール一本で一斉に配信が可能ですので、リターン稼働や送料が削減でき、プロジェクトそのものにかける時間を取る事ができました。

 

数物をリターンするのに便利な「クリックポスト」

物理的に配送が必要なリターンの場合、数が増えると大変な事になります。先程の手紙と同じですが、3,000円で300,000円集めると100個のリターンが必要になります。定形外やパケットライトなどで送るとしても、1通あたり350円前後しますので、送料だけで40,000円弱となってしまいます。プロジェクトの目標金額が300,000円の場合、手数料で2割をとられるとすると、送料を支払った段階ですでに手元には200,000円しか残らず、赤字の谷に転落します。また、PCを使ったとしても100名の宛名を書いたり印刷するのは結構な稼働です。

クリックポストは、郵便局が実施している格安で配送できる仕組みです。厚さ3センチ、縦横●センチ以内、重さ●kg以内であれば、一律185円で配送できるのでおトクです。保証はありませんが、追跡は可能です。

さらに便利なのは、クリックポストのラベル印刷です。クリックポストでは、郵便局のサイトから以下の事ができます。

・宛名住所をcsvで一気に読み込む(一回の上限が40人くらい)

・読み込んだcsvの住所を自動でラベルにしてくれる
・ラベルを一気にプリントできる



A4用紙1枚に4人分のラベルが印刷して出てきますので、あとはそれをハサミで切ってノリで封筒に貼るだけです。かなりの時間短縮になります。

因みに、クリックポストの備考は以下です。

Yahoo!ウォレットに登録していないとそもそもクリックポストを使えない
・ラベルの一斉印刷はポップアップでプレビューが表示されるが、個人情報保護の観点か1回しか印刷画面が表示されないので、ポップアップブロックをしていると一斉印刷ができない(1枚ずつの印刷はできます)
・100部だろうが、郵便局に持っていくと受け付けてくれます。郵便局では、クリックポスト検査用の穴の空いた板が出てきて、それに荷物がちゃんと通れば受け付けてくれます。

支援者向けの活動報告やメールは丁寧に行う
次に私が心がけたのは、これです。支援下さった方は全国の様々な地域に住んでいらっしゃいますし、男女年齢もバラバラです。つまり、自分の感覚だけを頼りに「プロジェクト成功後の連絡はリターン発送直前だけでいいか」などと考えていると、支援者は「このプロジェクトは本当に進んでいるの」「支援費だけ持ち逃げの詐欺プロジェクトではないか」などと不安になり、場合によってはクレームに発展します。 

支援者から頂戴したお金がどう使われていて、現状どこまで進んでいるのか、今後のスケジュールの目処はどうなっているのか、を小まめに伝えていく事が重要です。これにより、個別対応やクレームといった事に時間を割かれるリスクが低減します。

私は、写真が必要であったり、製作状況報告など、必ずしも全員が確認する必要の無い物は活動報告で行い、それ以外のリターン実施スケジュールなどの情報はメールで連絡を行いました。

さてさて。今回は私も、最終的な金額が300,000円程度、かつリターンの数も70弱のプロジェクトでしたので、最悪時間をかければなんとか対応できる数だったかもしれません。

が、次に控えている「四角い水筒」ではそうはいきません。4,000,000円集めるのに、最低リターンが1,000円とか、そういう単位でのプロジェクトになる事が予測されるからです。場合によっては4,000個のリターンですよ。送料だけで80万円近くになってしまう。。。(もちろん、そんなリターン設計は避けますが)

これからクラウドファンディングでプロジェクトを始めようとしている方は、是非参考にしてみてください。

では、今回はここまでです。
バイバイ!